レストラン オペラ by ts
パリにはオペラ座がふたつあるのをご存知ですか?
一つ目が、いわゆる昔からあるオペラ座。パリのオペラ座というと普通はみんながこの建物をイメージします。人々はこのオペラ座を建築家の名前をとって、オペラ ガルニエ (Opera Garnier)と呼びます。この下の写真がオペラ ガルニエです。
そしてもうひとつは、新しくバスティーユに建てられたモダンオペラ座。オペラガルニエはステージが小さく、大掛かりな演目ができないので、このバスティーユのオペラ劇場が建てられました。こちらは、オペラバスティーユと呼ばれます。オペラ座の前での待ち合わせの場合、どちらの劇場なのかを確認する必要がありますよね。
ところで、このオペラガルニエに驚くべきレストランが最近、オープンしました。オペラ座を正面にみて、右奥のところ、とでもいえばいいのでしょうか、いわゆる建物内に、すごくモダンなフレンチレストランができたんです。建物内といっても、もとは建物の回廊部分の一部をガラスの壁で仕切って、室内にしてしまったのです。言葉では解りづらいのでまず、外観の写真です。
これは入り口ですが、まだちょっとわかりにくいですね。
なんとなくおわかりいただけたでしょうか?半円形の回廊部分を全部うねったガラスで覆って部屋にしてしまったのです。ちなみにこのオペラガルニエは日本でいう国宝級のものなんですが、パリ市はここにレストランを作ることをちゃんと承認しているんです。さすがはフランス!!役人達のなんと粋な計らい。とてもおしゃれに仕上がっています。
次に内装です。さすがに国宝級の建物ですから、柱等に直接釘等を打って改装することはできません。そこで、レストランの二階部分は自立するフロア自体を樹脂のようなもので作り込んでいます。といっても解りにくいですよね。この写真でわかりますか??
これは、1階から2階を見上げたところ。二階フロアはこのように自立するもので、柱固定などはいっさいありません。だから、人が歩いたりすると、かすかに揺れるような感じがします。まるで宙に浮いているようとフランス人はいいますが、いっしょにいった東京の友人はあっ!!地震だって、最初はちょっとびびってました。本当にちょっと揺れます。
シートや、ソファのデザインも外観のガラスの形と同様に、大きくうねったオーガニックなデザインに仕上げてあります。そして、ところどころ、下のフロアがのぞけるように、フロアに穴があいています。これが、下のフロアを見渡したものです。
りっぱなワインセラーだってちゃんとある、本当にちゃんとしたレストランです。日本によくある劇場の食堂って感じではまったくありません。
食事を始める前からなんだかわくわくしてきますね!
そして食事内容です。いわゆる新しいスタイルのフレンチです。とても軽く、美しい料理でした。
ホタテのカルパッチョ仕立て。
手長エビのうす作りにクリーミィーなソースをかけたもの。やはり、前菜です。キャベツ添えっていうのがなんともユニークでしょ。
生魚系が多いのはやはり、日本食の影響が大きいのでしょうね。
メインのお肉。
子牛肉
フォアグラ
イベリコ豚。
子羊
そしてデザート。
料理の詳細は書き留めてないので忘れてしまいました。お許しください。映像だけでおいしさが伝わったらいいんですが。とても繊細で柔らかな味付けで、視覚、味覚ともに満足できました。
最後に素敵な手洗いをお見せしておきます。
手洗いはオペラ座のもともとの建物側にあり、浮いた二階とは、このような橋で繋がれています。その橋を渡ると、光り輝く洗面台があります。古い建物のなかにモダンな洗面台。なかなか素敵でした。
パリにお出かけの時には是非行ってみて下さい。ミシュランの星付きレストランではないので、予約をとるのもそんなに難しい訳ではないです。けっこう席数も多いですから。 価格的にはグラスシャンペーン一杯と4人でワイン一本、前菜、メイン、デザート、コーヒーというアラカルトのメニューでひとり、¥8,500.程でした。円高の影響もあり、かなりリーズナブルといえると思います。 ts