2012.1/26.

寒空の椿 by ts

実は僕は椿の花が大好きなのです。ここ最近、本当に嵌っていて、夜な夜なインターネットでいろんな椿の花の情報を探しては珍しい品種等のショッピングリストを作っていました。東京や福岡の出張があるたびに、椿のコレクションで有名な園芸店などに出向き、欲しい品種があると次々に買い求め、今や自宅マンションのベランダには20種類以上の小さな苗がひしめいています。ところが僕の好みにはすごく偏りがあります。

実は、ほとんどの椿は春咲きなんです。4月から遅い物なら5月初めくらいの間で咲きます。でも、その頃には本当にいろいろな他の花が咲き誇っているから、春咲きの椿にはあまり心を動かされないんです。僕が感動するのは秋の終わりから早春にかけて咲く、いわゆる早咲きのものです。冬の寒い時期に健気に咲く姿に本当に愛しさを感じてしまいます。

今日は、今までの間に咲いたそんな椿達の姿を紹介します。

まず、西王母。金沢の名花といわれ、11月頃から咲き始めるために、お茶の行事、炉開きの時に使われる事も多い椿です。うちでも、一番最初に咲きました。確か最初の花は11月の終わり頃でした。淡いピンクの濃淡がとても美しい椿です。

 

 

そして、初嵐(嵯峨)。これは京都の名花。やはり、炉開きの時によく使われます。咲き始めはほのかにピンクですが、開くと柔らかな白になります。これは、12月になってすぐに最初の花が咲きました。ルーシーリーの花瓶に生けてみました。えも言われぬ美しさに言葉を失ってしまいます。ルーシーリーの花器も椿が入るとすっかり、日本のものみたいですね。

 

 

次は姫侘助。極小輪のとてもかわいらしい椿で、小さな枝なのに結構たくさんの花をつけます。苗ごと、ラリックの花瓶に入れてみました。薄いピンク地に立て絞りが入る珍しい侘助椿です。

 

さらに、白卜伴。唐子咲きと呼ばれる、蕊の部分が花びらのように変化した変わり咲きの椿。一見、椿に見えないですが、とってもかわいい花だと思います。真ん中の部分がレースのようにも見えます。僕の気に入っている女流陶芸家、木下和美さんの白磁の花器に挿してみました。江戸時代から知られる古典品種なのですが、なんだかとってもモダンな印象を与えてくれます。

最後に三上赤ヤブ。日本にある椿の原種、ヤブツバキを早咲きに品種改良したものです。ルーシーリーの小さな鉢に入れてみました。これぞ、日本の椿という趣きたっぷりですね。

まだまだ、これから咲きそうなものがたくさんあります。またきれいなのが咲いたら報告します。ts

 

 

 

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