初釜
明けましておめでとうございます。
今日のブログでは僕がお茶のお稽古をしている武者小路千家のお家元で行われた初釜を少し紹介させていただきます。武者小路千家は千利休の直接の血筋を継ぐ、三千家のひとつですが、その中にある一つの茶室の名前から、官休庵とも呼ばれています。
年初めにお家元で行われる初釜には毎年お手伝いをさせていただいています。今年は1月11日から14日までの四日間、薄茶席のお手伝いでした。
12日には、お手伝いの合間を縫って、僕も席入りをさせていただきました。
まずは、薄茶席の様子。お客さんは入っていらっしゃる時は撮影できないので、始まる前に撮った写真です。
床の間のアップ。若宗匠が活けられた紅白梅の立て花です。
そして、これが薄茶とともに出されたお干菓子。笹屋伊織の、干支せんべいと紅白ねじり飴。毎年恒例のお菓子です。
羊の焼き印がかわいいでしょ。実はこの干支せんべい、みそ餡が薄く挟み込んであります。飴は何度も溶かしもどしてあるので、歯に全くくっつかないほろほろと柔らかい物です。この技術はこの笹屋伊織独特のものだそうです。どちらもほの甘い薄茶にぴったりのお菓子です。実はここのお干菓子、非常に入手困難な貴重なものです。
そして、次は濃茶席。
まだ、お客が少なかった時にこっそり撮影しました。鶴の絵の金屏風がとても華やかです。
お家元お点前が終わった後飾りの様子です。
金銀のお茶碗は初釜でいつも使われる島台茶碗といわれるもの。毎年、年の暮れに新たに塗り直されます。新年気分がもりあがりますね。先々代のお家元の手作りのものです。
お菓子は虎屋の都の春といわれる、武者小路千家だけが初釜に使う紅と翠の染め分けきんとんです。紅を桜に翠を柳に見立てたお菓子です。
春の到来を願う毎年のお菓子です。
そして、薄茶、濃茶をいただいた後は点心席に移動します。縁高に盛られた点心(軽い食事)とカラスミ餅のお雑煮、そしてお家元の古希のお祝いのお赤飯が出されました。
縁高の写真です。
赤い杯は毎年、持ち帰る事ができる山中塗りの干支杯です。今年の点心で面白かったのは、黒豆の隣にある、赤いベリーと一緒に爪楊枝に挿してある白いもの。マッシュポテトの中には羊のミルクで作ったブルーチーズが入っていました。杯も、点心も羊年満載です。
点心席の床飾りです。
餅花といろいろな神社の破魔矢。羊の伏見人形です。
美味しくいただいた後は、毎年恒例の福引きです。お家元の一行書き、新年茶碗などがあたるのですが、今年もハズレでした。
さあ、これから一年、精進してお茶のお稽古に励まなければと心新たにした一日でした。
最後に僕の着物姿を小さくご紹介します!!
今年もどうぞよろしくお願いいたします。 ts