アルザス、ラリック美術館オープン前の工場見学その① by t.s.
美術館オープニングに前にラリック社の工場見学がありました。
朝8時半からというのに、工場にはすでに多くの職人さん達が働いていました。ここはフランスなのにこんなことって本当にあるの??って驚いてしまいました。
まずは、これが入り口です。LALIQUE のロゴが堂々とあります。
門をくぐると、メインのビルです。このビル、ラリック自身がここを始めた当初(1935年)に建ったビルとほとんど変わらないようです。
まずはホットテクニックから。
真っ赤に焼けたるつぼの中からドロドロのガラス種をポンテで必要量取り出します。
それを金型に入れる為にきれいに丸く成形します。
開いた金型の中に慎重に流し込みます。
流し入れた後、型を閉じて人力でテコの原理をつかい圧搾空気を送り込みガラス種が型全体に巡るように圧力をくわえます。
しかし、人力を使いひとつひとつ作るっていうのに驚かされました。正直言って、もっと近代化されたものと思っていました。
この制作方法はルネラリックが考案したものを今も伝統的に続けているものだそうです。制作スタッフだってみんなゴッツイ力のありそうな職人達ばかりですよね。でも、結構若い人達もたくさんいたので、この伝統は受け継がれていくのだって一安心です。
ガラス種がある程度冷却すれば型から取り出します。
その後、ポンテからとりはずされ、さらに冷却するまで待ちます。
そして、ある程度冷え固まったものはこのベルトコンベアのような除冷釜でゆっくりと移動しながら冷却されます。 作品の大きさにもよりますが、大きな物だと24時間くらいかけて除冷するようです。
除冷釜を横から見た様子です。
これが除冷釜の出口。ここで第一回目の作品チェックがされます。
ヒビや泡が無いか、ゆがみがないかとかです。
だめなものは壊され、ホットテクニックの工程に戻され、再び溶かされます。
ここまでがいわゆるホットテクニック 工程です。
工程はまだまだ続くのですが、膨大な写真のブログになってしまうので、続きは次回にさせていただきます。
楽しみに待っていてください。
by t.s.