2012.4/10.

椿の寺 霊鑑寺 by

京都には、まだまだ知られていないお寺があります。今日ご紹介する霊鑑寺もそのひとつだと思います。鹿ヶ谷、哲学の道を少し東の山手に入ったところにひっそりと佇む、このお寺は普段は堅く門を閉ざした非公開の寺院です。ところが、春と秋の一年に2回だけに特別公開をします。ここは、椿のお寺として知る人ぞ知る寺院です。今年も、3月30日から4月8日までの10日間だけの公開がありました。椿好きの僕もさっそく出掛けてきました。入り口の門をくぐると、いきなりピンクの椿の生け垣です。これからどんな椿が見られるのか、ドキドキしてきます。

まず、一番最初にご紹介すべきは、京都市の特別記念物にしている、霊鑑寺の椿、日光(ジッコウ)でしょう。

一重の小さな椿ですが、中の蕊が花びらのように盛り上がったいわゆる唐子咲きといわれるつばきです。樹齢350年といわれています。今年は寒かったせいか、まだ、つぼみが多く、ちょっと残念でしたが、開ききると、本当に太陽のようになります。

落ち椿も見事です。

この、日光に対比するようにあるのが、月光椿(ガッコウ)。これは蕊の部分が白く唐子弁になっています。

その他にも、本当にたくさんの種類の椿が咲いていました。白牡丹。これも、霊鑑寺の固有種椿だそうです。牡丹の花のように大きな白椿です。

舞鶴という名の、赤白の絞りがはいった大輪椿。霊鑑寺の固有種です。

 

型がきれいな関西の名花といわれる、菱唐糸。これは僕のマンションのベランダにもあります!!

 

すごく小さな八重咲き、紅八重侘助。ここにあるのが原木らしいです。

 

獅子。大輪の八重咲き。これも、霊鑑寺の固有種の椿です。

 

薄紫色の有楽椿。

暗赤色の一重の椿。永楽。いわゆる黒椿と呼ばれるものです。

 

中国原種といわれる、黄色い椿、金花茶。黄色の椿は日本には存在しないもので、今ある黄色の椿は全て、この金花茶から品種改良して作り出されたものです。

大輪の秋の山

巨大な一重椿、熊谷。

香りのある小輪の椿。ルチェンシス。バラのような芳香があります。原種椿といわれるように、椿の原型がこれです。

胡蝶侘助。

 

すごく気に入った白椿、衣笠。霊鑑寺ではこう呼ばれていますが、一般的には白菊といわれる八重のつばき。中輪のすごく美しい花でした。とても清楚な印象がありました。残念ながら、少し時期が早いらしく少ししか咲いていませんでしたが、来年はなんとしても手に入れたい椿です。

これも、ずっと現物が見たかった白椿、白澄。これもなんとか手にいれたいものです。

 

本堂の横にあった巨木の五色散り椿。普通、椿の花は首からぽとりと落ちてしまいますが、この種のように、花びらがひらひらと散って行くものもあります。5色といわれるように、ひとつの木からいろいろな色の花が咲きます。

濃い赤色で、宝珠咲きの崑崙黒。中の蕊が見えない、玉のように蕾のままで終わる事が多椿です。

まだまだ本当に多くの椿がありました。名札がついているものもたくさんあるのですが、名前もわからない種類もたくさんありました。椿好きの方は是非、来年の公開に行ってみてください。 ts

 

 

 

 

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