じき宮ざわ by ts
今回も、京都の食事の話題です。ゴールデンウィーク開けに久しぶりに予約がとれた、じき宮ざわさんに友人3人とランチに出掛けました。ここも予約を取るのは至難の業で、一ヶ月以上も前にようやく、2回転目の1時45分に予約をすることができました。僕達が到着した時には2回転目だというのに既に満席でした。
まず、入り口の様子です。
ただ、カウンター10席のみの小さなお店の上に、超人気ですから予約の難しさは想像に難くないでしょう。
今回はラリックの器がすごくたくさん使われていましたので、満席の中、ちょっと恥ずかったのですが思い切ってお料理のシャッターを宮沢さんの許可のもとに切ってきました。
はじめの一皿。
あさりのマリネにスナップえんどう。いきなり、ラリックのたんぽぽの葉っぱのモチーフのクレシェント皿。1924年のデザインです。春気分満載のスタートです。
吟醸酒をお願いしたら、これもまたラリックのワイングラスになみなみと注がれて出てきました。
これは、モルシェイムという名前がついたシリーズです。アルザス地方の村の名前です。1924年のデザインです。僅かに立ち上がった飲み口がとても柔らかでお酒がススッーと口に入ってきます。普通は、冷酒はもっと安定感のある、いわゆる、ぐい飲みタイプのグラスに入れる事が多いのですが、こういった優雅なラリックのワイングラスで出されたらうんとおしゃれな感じになりますね。きっと女性のお客様がとても喜ばれると思います。
椀ものは、春の定番、あいなめです。きぬさやとごぼうが添えてありました。かつおだしがよく効いた美味しいお椀でした。
さらに、ラリックの登場です!!鰆の昆布〆とからし菜のおひたし。ラリックの貝がらのデザイン、コキールのお皿にとてもきれいに盛りつけられていました。からし菜のちょっと刺激的な味と昆布〆のとろっとした食感がすばらしかったです。このお皿は1924年のデザインです。
さて、次に出てくるのが、宮ざわの名物、ごま豆腐です。ごま豆腐を炭火でこんがり焼いて、たっぷりのすりごまをかけたものをあつあつで食します。ここに来れば、必ず登場する名物料理です。なんだか、ごまに埋もれて解りにくい写真ですが、やけどしそうに熱いお料理です。とても素朴でおいしいです。
焼き物はびわ鱒の幽庵焼。びわ鱒といわれるのは、琵琶湖で穫れる鱒だからです。器は明代の古染め付け。400年くらい前のものだそうです。
そして、〆のご飯の前に、箸休めの稚鮎の酢の物です。これも、ラリックのリキュールグラス、ヴィンゲンという名のシリーズに小さく盛られていました。ヴィンゲンはラリックの工房がある村の名前です。
そして、釜で焚いた白飯、水菓子、小さな最中、最後にお抹茶と続きました。たくさんのラリックの器で食事ができた至極のひとときでした。宮ざわさんごちそうさまでした。 ts