北澤美術館にてルネ・ラリック展開催
長野県諏訪市にある北澤美術館の開館30周年特別展として、ルネ・ラリック展の開催がスタートしました。
ギャルリーオルフェからも数点の出品協力をさせて頂いておりますので、こちらにも是非ご注目を!
4月1日にオープニングレセプションが行われ、幸運にもスタッフの私も同席させて頂きました。
まず館長さんや市長さんたちのご挨拶の後、華々しくテープカットが行われました。
展覧会では“皇室が愛したラリック”というテーマの展示もあり皇族の方々も来賓としてご出席され、昼食会では、朝香宮邸でのラリック作品にまつわるエピソードをお聞きすることができました。内容はオフレコにしておきます・・・すみません。
続いて副理事長の岡野さんのご挨拶。この方は北澤ファミリーの諏訪ルネ・ラリック美術館(現:諏訪ガラスの里)の創設にあたり、ラリック作品の収集にご尽力されたそうです。今回の展示作品についての思い入れは強く、尽きることの無いエピソードをお持ちです。
そして、学芸員の池田まゆみさんによる作品解説。
さすが池田先生、とても分かりやすい解説でした。ラリックの特徴である、金型を使ったプレス成型を「タイ焼き」と表現されていたのが面白く、これは使える・・・!という感じでした。改めてラリックの全容をお勉強させて頂きました。
展示作品を少しご紹介します。
遠いですが、青く浮かびあがる花瓶「菊に組紐文様」。こちらは、北澤コレクションの中でもメインピースのひとつです。世界に3点しかないと云われているもので、その中でも最も状態の良い作品です。
1912年に開催したラリックとしても初めてのガラス作品だけの展示会用に製作したものだそうです。
実はこの花瓶、詳しい製作方法が誰にも分からないのです。菊をあしらったパーツ(写真の白っぽい部分)はプレス成型で、青い縄文様のボディは型吹き成型です。これを隙間なく一体のものに仕上げています。恐るべき技術力ですね。これは是非、実物をご覧くたさい!!
そしてオルフェからの出品。
鳥の写真立て。今回デザイン画が出てきたので、それと併せてご覧頂けます。
この本は、当時の作品カタログです。
こちらはオルフェの秘蔵コレクション!テーブル・センターピース「火の鳥」
「火の鳥」は宮邸にも収蔵されていたので、皇室コーナーに展示されています。
この他ルネ・ラリックの貴重で素晴らしい作品が多数ご覧になれる展覧会ですので、皆様も是非お出かけください。
北澤美術館の顔でもある、「ひとよ茸」ランプをはじめガレの作品も一部ご覧になれます。11月29日までの開催です。
諏訪湖のほとりにたたずむ素敵なロケーションです。
By M.N.&T.O.