コペンハーゲンから小旅行 by ts
今回、コペンハーゲン滞在中に飛行機で2時間半のある都市へ2泊3日の小旅行をしてきました。まずは、この写真を見て下さい。どこだかわかりますか??
もうひとつヒント。これでどうでしょうか??
解りましたか??
正解は、ロシアのサンクトペテルブルグ。ソ連時代はレニングラードと呼ばれた、帝政ロシアの古都です。一枚めの写真はロシア正教会、血の上の救世主教会というなんだか恐ろしげな名前の教会です。サンクトペテルブルクの町並みはどちらかというと、西欧風の町並みが続く美しい都市ですが、ここは別世界、丸いドームがいくつも屋根もつ、ロシア風の建物です。最初の写真をみて、モスクワではと勘違いされた方もおおいのではないでしょうか??
そして、2枚めはエルミタージュ美術館。世界屈指の西洋美術コレクションを持つ大美術館です。もともとは、ロマノフ王朝の皇帝が冬の間過ごす為に建てられた冬宮でした。その収蔵日筒品の数は300万点、展示室を全部歩くと20km以上にもおよぶいわれる巨大美術館です。
今回の小旅行の目的はこのエルミタージュ美術館を訪れることです。
もちろん美術品もすばらしいのですが、なによりすばらしいのは、宮殿の中の目を見張るような部屋の数々です。それをまず、ご覧ください。
まず、美術館の入り口すぐにある、大使の階段。無数の外国大使を迎えた正面階段。ロシアバロックの極致と言われます。
ピュートル大帝の間。ピュートル大帝の栄誉を称える為に作られた部屋です。中央に大帝の為の玉座があります。その後ろにある絵はローマ神話の女神ミネルバとピュートル大帝が並んで描かれています!!知を司る神、ミネルバと自分を同等に描かせた大帝の傲慢!!??
パヴィリオンの間。エカテリーナ2世(女帝です!!)の愛人達が暮らしていた部屋です。シャンデリアが半端じゃなく大きいです。
金色のショウケースに入っているのが、その愛人のひとりが女帝にプレゼントした孔雀の時計。ばかでかくてあんまり趣味のいい物じゃなかったです。写真じゃちょっとわからずらいですが。
黄金の客間。まばゆいばかりの輝く部屋です。ちょっとtoo muchかな。
プドゥアール いわゆる着替えの為の部屋。夫人用のドレッシングルームです。小さいけどみごとなロココスタイルの部屋です。
ラファエロの回廊。ここは、エカテリーナ二世がヴァチカン宮殿の回廊のフレスコ画を模して作らせたもの。女帝の大変なお気に入りの場所だったとか。
模写というのがちょっと寂しい響きですが、とても華やかな回廊です。ルネッサンスの装飾の粋を充分に堪能することができます。宮殿見学のハイライトと言われています。この写真はたまたま人が途絶えた時に撮ったものなのでほとんど人が写っていませんが、普通は人でごった返していました。
絵画については、ルーブル美術館に比べると、超一級品といわれるものは少ないのではないかという印象を受けました。あまりの所蔵品の多さと観光客の多さに、一点一点を鑑賞するのは諦めました。それでも、これだけは必見という作品を紹介しておきます。
世界に数点しかないと言われる、レオナルド・ダ・ビンチの油彩の傑作、リッタの聖母。エルミタージュ美術館の至宝です。
それと、マチスの大作、ダンスと音楽。
この2枚の絵はロシアの貿易商セルゲイ・シチューキンの注文で描かれたものです。本来はエルミタージュ宮殿に飾られた物ではなく、後にコレクションに加えられた物です。マチスの大胆な構図の絵はキンピカの宮殿には似つかわしくはありません。だからというわけでもないのでしょうが、マチスをはじめ、ピカソやゴーギャン、ゴッホなどの印象派の絵は宮殿の三階のまるで屋根裏部屋があったような天井の低い、なんの装飾もない部屋に飾られています。まあ、絵を鑑賞すうには、部屋の装飾が邪魔しないのでいいのかもしれませんが、小さな階段であがる、とても意外な場所にあるので、探すのに苦労しました。一応、美術館マップはあるのですが、巨大すぎて、そして無数の部屋が続くので,すぐに迷子になってしまいます。でも、どうしてもこの二点はみたくて、どうにか辿り着きました。ここにあるのはちょっともったいないような気がしました。
次のブログではロシア料理をご紹介します。 ts