日菓さんによる茶話会が催されました!
ルネ・ラリック特別展のスペシャルイベントとして、日菓さんによる茶話会が開催されました。
日菓さんは京菓子に魅了された内田美奈子さんと杉山早陽子さんのお二人が”伝統的な方法を用いて作られたものを、時代に合った感性で包み込むようなものをつくりたい”というコンセプトのもと2006年8月に結成された創作和菓子ユニットです。
「月一日菓店」や受注販売だけでなく、書籍の発行、ワークショップやイベントへ美しい”和菓子”出品し精力的に活動されています。
今回の特別展では、そんな、今をご活躍されている日菓さんにお菓子の制作をお願い致しました。
そして、先日、期間中の特別イベントとして、お菓子制作の実演を交えた茶話会が催されました。
たくさんの方にご参加いただき、当店としても初めての試みでしたがイベントは大盛況でした。
ご参加くださった皆様、ありがとうございました!
この日、日菓さんがご用意してくださった主菓子がこちら。その名も”ぶどう畑”です。
ラリックが生まれ育ったアイ村はワインの生産地として古くから有名でした。きっとぶどう畑が広がるような美しい場所だったことでしょう。
そんなラリックのふるさとアイ村の風景からイメージされてこの主菓子は制作されました。
空色の生地はぶどう畑を包み込む大空を、緑のアクセントはぶどうを、それぞれ意味しています。
お菓子の制作過程を実演される内田さん。
白あんに小麦粉などを加えた「こなし」と呼ばれる生地に着色剤を混ぜ込んでいきます。
着色剤には自然のものと人工のものがあるそうで、ぴったりの色にするために絵の具のように何色も混ぜ合わせていきます。
今回使用した三色は、どれもクチナシを原料とする自然由来のもの。優しい色合いをしています。
少しずつ着色剤を加えながら慎重に色作りは進められました。
練り込む方法にも工夫がいるそうで、あまり練りすぎると生地が硬くなってしまうそうです。
空色のものと、緑のものが出来上がりました。
生地が出来上がると、平に生地を伸ばします。延べ棒に生地がくっつかないように生地に片栗粉をまぶします。
成型が終わったら、片栗粉は美味しくないので刷毛を使って丁寧に払い落とします。
軽やかな手さばきでスムーズにお菓子が出来上がっていきます。まるで魔法を見ているかのよう。
皆さん真剣な表情で見守られています!
皮となる生地にぶどうをイメージした緑の生地を埋め込みます。
先ほどの生地に木製の道具を使って模様となる溝をつけます。
この道具も和菓子作りには欠かせないもので、何種類も型の種類があるのだそう。
ラリックのガラス作品は鋳型によってつくられますが、この工程はラリックとよく似たやり方ですね。
出来上がった生地で丁寧にあんを包んで、、
最後に手ぐしの裏を使って生地にぶどうの模様をつけて、、、完成です!
いよいよ実食!
今回の茶話会では、アフタヌーンティー風に気軽にお抹茶を頂きます。
英国のアンティークシルバーポットを使って、金彩があしらわれたアンティークカップに抹茶を注ぎます。
気軽にお茶を楽しんでもらいたいとの日菓さんのアイデアです。
お菓子の器はルネ・ラリックによるもの。一風変わった面白い茶話会となりました!
二段トレーに盛り付けると、よりアフタヌーンティーらしい雰囲気に!
いよいよカップにシルバーのポットで抹茶が注がれると、皆さん写真をたくさん撮られていました。
カップの金彩と抹茶の緑の相性も抜群に美しかったです。
さらに!
抹茶に生クリームを添えて、頂きました。これも日菓さんのアイデアによるもの。
抹茶オレなど、抹茶と生クリームの相性は意外にいいものなのでは?とのご提案。
これもお茶を気軽に楽しんでもらいたい、という日菓さんの思いが感じられますね。
一通り実演を終えられたあとは、お菓子とお茶を頂きながら、日菓の内田さんとの和やかな歓談会となりました。
二日間のみの限定イベントでしたが、今までにない、とても面白いイベントになりました。
お菓子作りも興味深く拝見しました!今回は実際に作る過程のみでしたが、デザインを起こすことから始めるワークショップもされているそう。そちらも面白そうです。
日菓の内田さん、ご参加いただいた皆様、楽しい時間をどうもありがとうございました!